
ひとりひとりの心のなかにある、それぞれの
なつかしいまほろばの風景をつなげていきたい。
そんな思いを色々な目線でコミュニティどうし語りあい
手をつなぎ、心地よい「まほろば」へ育てていく。
そんなネットワーク、広げませんか!

4月19日の第一回フィールドワーク(明日香村)をふまえて、5月17日に県庁で、今後のフィールドワークのルールなどを検討するため第5回まほろばプロジェクト実行委員会が開催されました。フィールドワーク参加者は、歩いて気づいたこと(良いこと、悪いこと、提案できそうなこと)をカテゴリーに分けてメモしておくこと。その日のまとめのミーティングでは、気づきを色分けされたポストイットで地図上に貼り付けながら整理すること。そのまとめで得たヒントを含めて各人が調査票を事務局に提出することなどを申し合わせ、6月14日第二回フィールドワーク「柳本黒塚古墳~石上神宮」を歩きました。
<集合日時・場所>
平成20年6月14日(土)9:30am JR桜井線柳本駅前
<行程>
JR柳本駅~黒塚古墳~崇神天皇陵~天理市トレイルセンター~山辺の道~柿本人麻呂万葉歌碑~萱生・竹之内環濠集落~天理観光農園~内山永久寺跡~石上神宮(ボランティアガイド説明)~天理市男女共同参画プラザにて本日のまとめ
<本日のまとめで出た今回の主なポイント>
[人]
●天理市商工観光課 山中達生さん、東 博さん
・全行程をご案内いただきました。
●長岳寺北川住職
・トレイルセンターでスライドを使ってお話を伺いました。以下お話の主な内容。
・山辺の道を訪れる年間10万人の観光客のうち4万人が長岳寺を訪れる。
・京都の寺はチリ一つ無いイメージだが、奈良の寺は蛇も蛙もいてのんびりできる癒しの空間がある。長岳寺も30分なにもせんとボーっと座って帰れる場所でありたい。自分をリセットできる時間を提供するのには、あまり堅苦しくないほうが良い。
・9月第3土・日は長岳寺千燈会、 今では二千五百灯余りの灯火が境内を幻想的に浮かび上がらせるなか、本堂前では演奏等のイベントが行われる。お手伝いの手がもっと欲しい、皆さんの中からもぜひ・・・と。
●柳本もてなしのまちづくり会 浜田守さん
・山辺の道沿いで借りている畑の柿の木の下にベンチを作り、奈良盆地のパノラマという景観を楽しんでいただくおもてなしをされていた。以下お話の主な内容。
・道行く人に「こんにちは」と声をかけると、関西の人は「こんにちは」とそのまま行かれるが、関東の人は挨拶をきっかけに寄ってきて話しかけてこられる。
・自分達に出来ることで、自分達の町を元気にする活動として「柳本もてなしのまちづくり会」を作っている。
・会は定年退職後のシニア世代がほとんどなので、様々の分野の得手な人がいて、いろいろな活動のリーダーとして取り組んでもらっている。
・柳灯会(長岳寺千燈会と同時)をはじめ、竹炭焼き(竹伐採ボランティアの余禄)、歴史の勉強会、ふるさとの写真展など5本の指に余る活動を、楽しみながらやれる範囲を守りながら展開している。
・浜田さんには改めて時間をとってお話を伺いたい旨お願いしておきました。
●天理市山辺の道ボランティアガイドの会土田英二さん
・日本最古の神社の一つ石上神宮をご案内いただき、語り部としてどんなお話をされるのか、興味津々でお話を伺いました。国宝七支刀発見や多くの重要文化財の裏話など、現場を見ながらのお話はパワーがちがいます。
・拝殿脇の格子のすき間から本殿との間にある禁足地「布留高庭」を指して、1874年の発掘で国宝の七支刀や勾玉などの宝物がが出てきたのはあそこです。
・それらの神宝を奉斎するため1913年に本殿が出来たけど、本来は大神神社と同様拝殿だけの神社だったのです・・・。
・それらの宝物は古代の大和朝廷に仕える軍事部族・物部氏の総氏神だったからでしょうね。
・拝殿が二つありどちらも国宝です。但しもう一つの拝殿、国宝・摂社出雲建雄神社拝殿は廃仏毀釈の折内山永久寺から移築したもので、拝殿中央を馬道(めどう)と呼ばれる土間が貫く割拝殿としては最後の遺構として貴重なものとか。
[景観]
●黒塚古墳頂上からのよい眺め
・頂上に立つと360度視界が開けます。せっかくの眺望を生かすには、主な山や遺跡を絵解きで解説する案内板があったほうがよいかもという意見がありました。
・すぐ側にある黒塚古墳展示館には、古墳内部やその周囲の眺望の立体的なパネルが充実していて、しかも入館無料であることなど、皆さんに好評でした。
●山辺の道の茶店からの景観が住宅開発で台無しに
・西岡ご夫妻が山辺の道に面した萱生町の自宅庭先で約20年前から「みちふく」という茶店を営業しています。目の前の畑が山すそまで続き、景観を楽しみながら一服できるのが評判の茶店だったそうです。
・数年前、前の畑に洋風の同じようなイメージの戸建住宅が複数建ち、景観が一変しました。
・農家住宅として建てられ、その後転売されたと思われ、住んでいる人に文句も言えず、諦めるしかないとのことです。
・今後同じような問題を食い止められる景観保護の世論醸成などの必要性を強調する意見が多く出されました。
●廃屋にあった大量のゴミの山、その近くには廃物利用の好例も
・道行く人にどうしても目に付くゴミの山、どうにかならないのだろうかの意見多数ありました。(行政にも介入は難しいらしいのですが・・・)
・その近くには廃瓦を漆喰で積み重ねた雰囲気の良い塀があったりもしました。
・景観を住む人訪れる人で共有していく視点での景観街づくりの必要性を確認しあったところです。
[体験]
●天理観光農園では5人以上であわ餅つきを体験できる
・園主の東新治さんが梅ジュースを振舞ってくださいました。
・5人前以上からあわ餅つきの体験が出来るのが人気で、リピーターも多いとか。
・山辺の道を天理駅から歩いても、桜井から歩いてもちょうど小腹の空いてくる場所に観光農園があるようです。
[買物]
・買物の人気スポットは「せんぎりや」さん。千切りダイコンや果物などを格安で販売しています。
・インスタント珈琲をご自由にどうぞというサービスとともに、お客様用にご意見ノートを置いて、そのご意見から改善のヒントを得ているそうです。サービスの善循環により商品に予約が入るほど流行っていると見受けられました。
[調査のまとめ]
100円で梅干を無人販売していたりするおおらかさも日本の田舎の原風景といえるのではないでしょうか。このひなびた良い雰囲気のまま、山辺の道は全体としての活性化して行くのを願う声が圧倒的でした。今後の課題としては、道案内板などのばらつきを指摘する声もありましたが、逆にあまり至れり尽くせりより、少し道に迷い、思いがけない風景に出会う楽しみもあるほうがよいのではといった意見もありました。
次のまほろばロードは7月上旬、今回と同じ柳本駅から三輪までを歩きます。
柳本もてなしのまちづくり会浜田さんのベンチ
廃瓦を漆喰で積み重ねた雰囲気の良い塀
千切りダイコンや果物などを格安で販売